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【医療広告ガイドライン改正】受診を誘引する意図と特定性があれば「広告」─“ビフォーアフター”は原則禁止へ

No.4893 (2018年02月03日発行) P.14

登録日: 2018-01-26

最終更新日: 2018-02-01

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医療広告に関する新たな規制を定めた省令とガイドラインの案が、厚生労働省の「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」(1月24日)で大筋了承された。患者の主観に基づく体験談を用いた広告や「詳細な説明」のない術前術後写真(ビフォーアフター)の掲載などを医療法に基づき禁止する。厚生労働省は省令と新ガイドラインを6月1日から適用する予定。

従来の医療広告規制では、医師名、診療科名など、限定的に認められた「広告可能事項」以外の広告を禁じており、違反には罰則が適用されるが、ウェブサイトは規制の対象外だった。しかし、美容医療に関する消費者トラブルの増加を受けて昨年、医療法が改正され、ウェブサイト上の表現も規制の適用対象となった。

ガイドラインでは、規制対象となる医療広告を、患者の受診等を誘引する意図があり、医師・歯科医師・病院・診療所の名称が特定できるものと定義している。このため、「これは広告ではありません」との記述があっても病院名が記載されていれば広告に当たり、病院名を表示していなくても住所やウェブサイトのアドレスなどから特定可能な場合は広告とみなされる。いわゆる「ステルスマーケティング」についても、医療機関が費用等の便宜を図って掲載を依頼した場合などは広告とみなされるケースがある。

■予防接種は要説明の「自由診療」に含めず

広告規制を厳しくしすぎると、患者にとって有益な情報がかえって得られなくなる可能性がある。これを踏まえガイドラインでは、①患者が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトである、②表示されている情報の内容について照会できる問い合わせ先が記載されている─を満たす場合、広告可能事項の限定を解除できることとしている。患者が検索した結果たどり着いたウェブサイトは①を満たすが、インターネット上のバナー広告等は①を満たさないものとみなす。

また、「自由診療」に関する情報を表示する場合は、治療等の内容、費用のほかに主なリスクや副作用についての情報提供を求めることとする。なお、「自由診療」の範囲に、予防接種や健診、保健指導は含まれない。

■術後写真のみでも禁止に

ガイドラインで禁止される広告内容は、①事実と著しく異なる情報を与える「虚偽広告」、②他院と比べて自院の優良性をアピールする「比較優良広告」、③事実を不当に誇張した表現を用いた「誇大広告」、④患者の主観に基づく体験談、⑤術前術後写真─など(表)。



患者の体験談については、患者個人がSNSや口コミサイトに投稿する場合を除き禁止する。治療内容や効果について患者を誤認させる恐れのある術前術後の写真・イラストは原則禁止とし、術後写真のみでも禁止とする。治療内容、費用、リスク、副作用等について「詳細な説明」を付ける場合に限り掲載を認める。

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