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「Ⅰ、Ⅱ、Ⅲは序列を想起」、DPCの医療機関群名を変更【どうなる?診療報酬改定】

登録日: 2017-12-07

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中央社会保険医療協議会の診療報酬基本問題小委員会は6日、2018年度診療報酬改定に向けた包括医療費支払(DPC)制度の見直しの方向性を了承した。DPC病院の医療機関群については、名称を改めることとし、現行のⅠ群は「大学病院本院群」、Ⅱ群(Ⅰ群に準ずる高機能病院)は「DPC特定病院群」、Ⅲ群(Ⅰ・Ⅱ群以外の病院)は「DPC標準病院群」とする。

DPC制度では、包括評価部分の収入は、DPC点数表の1日当たり点数(出来高算定による平均と同等)に、在院日数と医療機関別係数を乗じて算出する。医療機関別係数は、①基礎係数、②機能評価係数Ⅰ、③機能評価係数Ⅱ、④暫定調整係数―で構成され、①は医療機関の基本的な診療機能に応じて医療機関群ごとに異なる係数が設定されている。

制度見直しの検討を行ったDPC評価分科会の山本修一分科会長(千葉大)は、医療機関群の名称変更の理由について「現行のⅠ、Ⅱ、Ⅲという数値表記は序列を想起させる。Ⅲ群の病院が無理な診療内容の変更を行ってまでⅡ群になろうとするケースもあり、あるべき診療内容から離れる要因となっている」と説明。Ⅲ群については、あくまでDPC病院として標準的な診療内容を提供していることを強調するため、「DPC標準病院群」への改称を提案した。

※DPC制度についてはこちらの関連記事(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=8587)もご参照ください。

現行の医療機関群が「数字の上下で病院が一喜一憂する名称になっている」と指摘した山本分科会長

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