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最近話題のChoosing Wiselyとは? 「医療者のプロフェッショナリズムに訴えかける“モラルの時代”が来ている」 (小泉俊三)【この人に聞きたい】

No.4880 (2017年11月04日発行) P.10

小泉俊三 (Choosing Wisely Japan代表)

登録日: 2017-11-02

最終更新日: 2017-11-02

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Choosing WiselyはEBMを本来の姿に戻すための運動
医療者のプロフェッショナリズムに訴えかける「モラルの時代」が来ている

こいずみしゅんぞう:1971年京大卒。75年米オハイオ州で外科系インターン、76~80年米イエール大教育関連病院。天理よろづ相談所病院腹部一般外科、同院総合診療部副部長兼任を経て、94年佐賀医大病院総合診療部教授。2011年より東光会七条診療所所長。佐賀大名誉教授。16年Choosing Wisely Japan代表

米国で提唱され、国内でも盛り上がりをみせる「Choosing Wisely」。このキャンペーンは一体どのようなものなのか。Choosing Wisely Japan代表の小泉俊三氏に話を聞いた。

EBMを本来の姿に戻す取り組み

─Choosing Wiselyとは。

EBMと医療者のプロフェッショナリズムを基盤として、医師と患者の対話による適切な選択を推進しようという取り組みです。
2012年に米国で発足し、その後、世界的な動きが活発になりました。Choosing Wisely国際円卓会議の参加国は、現在21カ国に広まっています。

─EBMとは違うのですか。

実はEBMが提唱されたときの考え方には、「患者さんの価値観をしっかり受け止め、話し合う」という概念が含まれていました。文献に基づいた合理的な判断をするという点では医療界に根づき、大きな進歩となりました。しかし、新薬の有効性を医師に宣伝するための材料に使われるなど、概念が歪んでしまったように思います。

Choosing Wiselyは、EBMを本来の姿に戻すための運動と言ってもいいでしょう。

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