司 会:今日は循環器内科の発表です。よろしくお願いします。
担当医:慢性心不全で通院中の67歳男性が,進行する浮腫のため入院しました(スライド1)。
司 会:経過がやや長く,専門用語もあるので,ここでまず区切りましょうか。スライドを見ながら,病歴について質問があればどうぞ。
会 場:ペーシング(cardiac resynchronization therapy with defibrillator;CRT–D)を導入した理由というか状況を教えてください。
担当医:心電図で完全左脚ブロックを呈し,心エコーでも左室中隔と後壁の同期不全を認めたためです。心室収縮の非同期性をペーシングにより是正して,左室収縮を改善しようとするCRT–Dの効果が期待できる症例でした。実際CRT–D植え込み後は左室駆出率(ejection fraction;EF)の軽度改善を認めました。
会 場:非侵襲的陽圧換気療法(non–invasive positive pressure ventilation;NPPV)は,慢性心不全にも使われるのですね。どういう目的でしょうか。
担当医:慢性心不全患者では中枢性睡眠時無呼吸が出現してくることが多く,チェーン─ストークス呼吸を認めます。夜間の無呼吸による低酸素血症が日中の交感神経活動を亢進させ,心拍数の増加,致死性不整脈の出現,さらには活動時の息切れを助長し,QOLの低下,心不全増悪の要因となります。本症例ではサーボ制御圧感知型人工呼吸器(adaptive servo–ventilation;ASV)を導入していました。持続気道陽圧(continuous positive airway pressure;CPAP)療法と比べ,EFやQOL,治療コンプライアンスをより改善させるなどの効果が報告されています。
司 会:ほかに質問は? 次に移ってもらってよいでしょうか。
担当医:では,身体所見を示します(スライド2)。
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