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(1)慢性硬膜下血腫の診断ポイント─頭部CT,MRI所見から [特集:成人の慢性硬膜下血腫をみる]

No.4757 (2015年06月27日発行) P.18

宮城知也 (福岡県済生会福岡総合病院脳神経外科主任部長)

梶原壮翔 (久留米大学医学部脳神経外科)

竹内靖治 (福岡県済生会福岡総合病院脳神経外科部長)

大倉章生 (福岡県済生会福岡総合病院副院長)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-02-15

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  • 慢性硬膜下血腫の症状は麻痺などの局所の神経症状,頭痛,嘔吐などの頭蓋内圧亢進症状に二分される

    高齢者では物忘れや性格変化などとともに麻痺が出現しやすく,50歳以下の比較的若年者では頭痛,うっ血乳頭を呈することが多い

    頭部CTでの血腫は高吸収域,低吸収域,等吸収域のいずれかを示す

    MRIは,診断的価値は高いが,CTと比べると過大評価されることがあり,治療にあたっては注意を要する

    経過と症候から各種の認知症,正常圧水頭症,脳卒中などとの鑑別が必要であり,CT,MRIからは脳萎縮に伴う二次的なくも膜下腔の拡大との鑑別が必要となる

    症状とともにCT,MRIで最終的な診断を行うが,血腫の有無のみならず脳室の偏位や脳溝の消失なども考慮して判断する

    1. 慢性硬膜下血腫の概念

    成人の慢性硬膜下血腫は高齢者に多く認められ,そのほとんどが軽微な頭部外傷後に生じる。硬膜内面と脳表の間の被膜に包まれた血腫であり,血腫の圧迫により麻痺などの局所の神経症状とともに頭痛などの頭蓋内圧亢進症状を呈する。
    一般的には,慢性硬膜下血腫は以下の項目で定義される1)
    ①頭部外傷後,21日以上経過後に発症
    ②被膜の存在(血腫は閉鎖腔で硬膜側被膜とくも膜側被膜で被包される)
    ③血性の貯留液の存在(ヘモグロビン濃度が0.3g/dL以上で流動性か半流動性)

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