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■NEWS 医療従事者の働き方改革で財政的手当を―中医協で診療側

No.5197 (2023年12月02日発行) P.70

登録日: 2023-11-22

最終更新日: 2023-11-22

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中央社会保険医療協議会は1115日、医療従事者の働き方改革についても議論した。この中で支払側は改めて「地域医療体制確保加算」の廃止を主張。診療側は医師や看護職員の負担軽減の観点から、医師事務作業補助者や看護補助者を確保するための財政的手当を求めた。

この日は、(1)「地域医療体制確保加算」、(2)医療機関におけるタスク・シェア/シフト、(3)看護職員と看護補助者の協働、(4ICTの活用―などについて、厚生労働省が論点を提示した。

1)の「地域医療体制確保加算」では、届出病院において時間外労働が月80時間(年960時間相当)以上の医師が202022年にかけて増加したため、長時間労働の減少につながる要件の見直しを提案。

2)では、「医師事務作業補助体制加算」について、医師事務作業補助者の院内教育体制が整備された施設では、医師の事務作業負担の軽減効果が有意に高いことを示し、医師事務作業補助者の適切な人事管理を普及するための方策の検討を求めた。

3)では、高齢の入院患者が増加する中、患者に直接的ケア(ADLや行動の見守り・付き添い、排泄の援助等)を提供できる看護補助者の確保が急務となっている。しかし賃金の低さなどから医療機関に勤務する看護補助者数は減少傾向にある。対応策として厚労省は、中・軽症の高齢者等の急性期医療に対応する病棟などで、患者に対してより直接ケアを提供する看護補助者の評価を手厚くすることを提案した。

支払側、地域医療体制確保加算の廃止と経営マネジメントでの財源捻出を主張

「地域医療体制確保加算」の要件見直しについて診療側の長島公之委員(日本医師会常任理事)は、地域の病院の統廃合といった不測の事態で当初の計画通りに時短が進まないことも考えられるため、「毎年一定の割合で労働時間の短縮を求めていくことを意味するのならまったく現実的ではない」と指摘。医師事務作業補助者や看護補助者の配置推進については、「人材確保や賃上げのための原資を確保できなければ実行不可能だ」と述べた。

支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は、改めて「地域医療体制確保加算」の廃止を要望。医師事務作業補助者等の確保で財政的手当を求める診療側の声には、「既存の加算を原資として医療機関の経営マネジメントで対応すべきだ」と反論した。

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