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脳動脈瘤治療における血管内治療と開頭手術の使い分けについて

No.5167 (2023年05月06日発行) P.56

木下 学 (旭川医科大学脳神経外科学講座教授)

中村 元 (大阪大学大学院医学系研究科脳神経外科学講師)

登録日: 2023-05-04

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  • 血管内治療による脳動脈瘤の治療法が目覚ましく進化しています。その一方で,開頭手術における手術手技もこの20年で大きく洗練された感じを受けます。これから20年先を見据えたときに,脳動脈瘤に対するこの2つの治療法はどのような使い分けをされていくのでしょうか。
    大阪大学・中村 元先生にご解説をお願いいたします。

    【質問者】木下 学 旭川医科大学脳神経外科学講座教授


    【回答】

    【形態的に血管内治療が困難と思われる症例に対し,開頭手術を検討する】

    脳動脈瘤に対する開頭クリッピング術は確立された治療法です。しかし,深部病変では到達が困難であり,かつ,術野も狭いことから,習熟するには多くの経験と時間を要します。これを補完すべく,1990年代より血管内治療(コイル塞栓術)が普及し,その優位性を示す論文もいくつか報告されるようになりました。

    その後の血管内治療の進歩は目覚ましく,使用するデバイスの性能向上のみならず,ステント併用コイル塞栓術やフローダイバーター留置術など様々な治療法が出現し,血管内治療で根治しうる動脈瘤が増えてきました。一方,開頭手術もその間に着実に進歩し,頭蓋底手技を駆使した術野展開にとどまらず,バイパス術を併用した血行再建治療なども行われるようになり,高難度脳動脈瘤も比較的安全に治療できるようになってきました。

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