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COVID-19診療に従事する医療者のストレスを軽減し離職を防ぐには?(高橋英彦 東京医科歯科大学大学院精神行動医学分野教授)【この人に聞きたい】

No.5067 (2021年06月05日発行) P.6

登録日: 2021-05-28

最終更新日: 2021-05-28

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パンデミック特有の社会的ストレスを評価し
モチベーションを維持するメンタルヘルス対策を
成功体験の積み重ねや経済面の手当ても重要

 

たかはし ひでひこ:1997年東京医科歯科大医学部卒。放射線医学総合研究所分子イメージング研究センター主任研究員、京都大学大学院医学研究科准教授などを経て、2019年より現職。専門は統合失調症、依存症、脳画像。

東京医科歯科大学医学部附属病院では精神科を中心に「COVID- 19診療に従事する医療者のストレスを検出する評価尺度(TMDP)」()を開発し、職員のメンタルヘルス対策を進めている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大が長引く中、疲弊する医療者のストレスを軽減し離職を防ぐにはどうしたらよいのか。同院精神科教授の高橋英彦氏に聞いた。

パンデミック特有のストレス評価ツール

─TMDPを開発した背景は?

パンデミックにおいて医療者は、自分が感染するという恐怖に加え、家族へうつすリスク、社会的な偏見、経済的な負担など通常とは異なるストレスを抱えています。医療者の燃え尽きや離職を防ぐためにも、パンデミック特有のストレスを評価するツールを新たに開発する必要があると考えました。

TMDPはパンデミックに特化した9つの質問に0点(一度もない)~4点(とてもよくある)まで5段階で答える形式です。「自身や周囲への感染への懸念」と「人間関係の悪化、経済的な問題という社会的なストレス」の2つのサブ尺度を簡便に検出できます。

緊急事態宣言下の東京で感染者数の上昇が著しかった昨年4月に当院の医療スタッフ240人に実施した結果では、TMDPは、一般的に広く利用されている「うつ状態尺度(PHQ-9)」、「不安尺度(GAD-7)」、「ストレス尺度(PSS-10)」と有意に相関することが分かっています。

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