株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

弱視治療のエビデンス

No.5044 (2020年12月26日発行) P.50

中西(山田)裕子  (神戸大学眼科准教授)

登録日: 2020-12-25

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 【PEDIGの研究をふまえて弱視治療のガイドラインが作成された】

弱視治療の基本は,屈折矯正,健眼遮閉,アトロピン点眼や遮蔽膜によるペナリゼーション法である。

Pediatric Eye Disease Investigator Group(PED IG)による多施設共同研究で得られたエビデンスから弱視治療のガイドラインが作成された1)2)。中等度弱視患者では,屈折矯正のみでも視力が向上しうること,屈折矯正後に視力の改善が停滞した際に健眼遮閉を導入することや,健眼遮閉とアトロピン点眼による治療は同等であること,治療開始が遅れた年齢でも未治療なら治療効果があること,治療後の健眼遮閉は時間を漸減,終了後も経過観察が必要であること,が示された。

新しい治療法として,両眼開放にて左右眼をそれぞれ使わせる,iPadなどのゲームを利用した方法の結果も示されつつあるが,4~8週といった短期の結果や10歳代を対象としたものでは,遮閉治療に対する優位性は,現時点では示されていない3)4)

【文献】

1) Holmes JM, et al:Lancet. 2006;367(9519): 1343-51.

2) 佐藤美保:日眼会誌. 2015;119(4):317-24.

3) Pediatric Eye Disease Investigator Group: Ophthalmology. 2019;126(3):456-66.

4) Manh VM, et al:Am J Ophthalmol. 2018;186: 104-15.

【解説】

中西(山田)裕子 神戸大学眼科准教授

関連記事・論文

関連書籍

関連物件情報

もっと見る

page top