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【識者の眼】「病院への発熱患者紹介エチケット」川越正平

No.5042 (2020年12月12日発行) P.59

川越正平 (あおぞら診療所院長)

登録日: 2020-12-01

最終更新日: 2020-12-01

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コロナ禍発生を受けて、地域医療の現場に大きな負担がのしかかった。病院や介護施設でクラスターが発生し、外来診療や入院・手術を止めざるを得ない事態も生じた。救急搬送のたらい回しや「発熱患者は診ません」という医療機関も少なからずあった。司令塔であるはずの国や都道府県も、未経験の事態に情報共有や指示伝達に混乱も生じた。

そのような状況のもと、医療機関の間でも「あそこは受け入れに後ろ向きだ」とか、「協力してくれない」など、疑心暗鬼や不協和音が高じる状況も生じたという。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の入院治療に尽力している急性期病院はPCR検査を自院で実施する体制を整えているが、地域の診療所における検査対応の現状はいまだ医療機関ごとにまちまちであろう。時間的分離や空間的分離、電話等診療、唾液や鼻腔ぬぐい液を用いる検体採取方法など、徐々に手法が整いつつあるとは言え、安定した体制が完成したとは言えない。結果として、病院に発熱患者が集中してしまうという事態も生じかねない。

そこで、地域医療の“砦”と呼ぶべき病院との信頼関係熟成を目指して、当地区医師会に設置したCOVID-19対策WGにおいて、「発熱患者紹介エチケット」なるものを策定した。このような病診連携のエチケットを医師会員がわきまえることにより、COVID-19対応に尽力している急性期病院にのしかかる負担を少しでも軽減する姿勢を示す方針とした。地域の病院と地区医師会が、一丸となって地域医療の一翼を担う必要がある。

川越正平(あおぞら診療所院長)[病診連携][発熱患者紹介エチケット][COVID-19]

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