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眼瞼下垂と関連疾患について

No.5031 (2020年09月26日発行) P.53

光嶋 勲 (広島大学国際リンパ浮腫治療センター センター長)

松尾 清 (信州大学医学部形成再建外科学教室特任教授・ 名誉教授/松尾形成外科・眼瞼クリニック院長)

登録日: 2020-09-23

最終更新日: 2020-09-23

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  • 信州大学・松尾 清先生は,眼瞼下垂と関連疾患(頭痛・肩凝り,アルツハイマー型認知症など)の発生機序に関して,世界に誇る多くの知見を発表されてきました。
    先生に,これらとともに最新知見に関してもご解説頂きたいと思います。 

    【質問者】

    光嶋 勲 広島大学国際リンパ浮腫治療センター センター長


    【回答】

    【開瞼は覚醒反応であるため,眼瞼下垂になると覚醒が悪くなる】

    (1)開瞼の目的

    意識レベルの低下した人に刺激を与えて開瞼すると,覚醒反応があると判断します。開瞼すると視覚刺激が脳に入りますが,視覚刺激によって覚醒させることができないことは,アレン脳科学研究所のコッホらにより報告されています1)

    筆者らは,開瞼によってミュラー筋機械受容器が伸展されて生じた三叉神経固有感覚が青斑核を刺激し,腹内側前頭前野(眼窩前頭野)を活性化して脳血流を増し,手掌発汗を起こし,生理学的覚醒を制御していることを報告しました2)。眠くなるとまぶたを擦るのも,まぶたの中のミュラー筋機械受容器を伸展して,覚醒するためなのです。開瞼の目的は,視覚刺激を入力することだけでなく,青斑核を刺激して覚醒・認知,筋緊張,交感神経刺激などを得ることなのです。

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