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足の付け根の激痛を主訴に受診した79歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(214)]

No.4997 (2020年02月01日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

山内陽介 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

鋪野紀好 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

野田和敬 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2020-01-30

最終更新日: 2020-01-29

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受診6年前より月に2~3回の頻度で足の付け根の痛みが出現し,これまで4回救急搬送されているがそのたびに異常なしと言われている。複数の医療機関で精査されるも異常を認めず当科紹介となった。

左または右の鼠径部内側から臀部後面にかけて痛みが出現し,大腿内側のしびれを伴う(図1)。痛みは長時間のウィンドウショッピングや排便中に出現することが多く, 患側を動かすと悪化するが, 臥位でやや軽快する。臥位で頻回に体勢を変えているうちに30分〜2時間ほどで消失するという。

既往歴は両下肢静脈瘤(16年前,4年前,3年前に手術)。内服薬なし, 喫煙・飲酒なし。夫と2人暮らしで生活は自立しており,痛みが出るまでは2人で旅行を楽しんでいた。

身体診察では,身長152cm,体重41kg,BMI 17.7。体温36.2℃,脈拍92回/分,血圧166/77mmHg。腹部は平坦・軟で圧痛や膨隆なし。股関節に自他動時痛なく,可動域制限を認めなかった。

一般血液・生化学検査での異常値はない。



研修医の診断:身体症状症

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