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4年前からの胸背部痛を主訴に受診した56歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(209)]

No.4984 (2019年11月02日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

横川大樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

鋪野紀好 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

野田和敬 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2019-10-31

最終更新日: 2019-10-30

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4年前から繰り返すようになった胸背部痛は,徐々に有痛期が長くなり,現在は持続痛になっている。痛みは寝返り,くしゃみ,乗車中の段差で,数分間動けなくなるほど増悪する。総合病院で精査されたが原因がわからず,当院外来を受診した。ロキソプロフェン180mg/日,トラムセット®3錠/日を服用しているが,効果は限定的である。

たばこ15本/日で飲酒なし。3年前からの高血圧症に対してアムロジピン5mg/日を内服している。

身体所見は,体温36.7℃,脈拍70回/分,血圧131/76mmHg。胸背部の様々な部分に圧痛を認めるが,再現性に乏しい。胸郭の介達痛は陰性。“カーネット体位”(仰臥位から上体を数cm浮かせる)で胸背部痛が誘発された(図1)。

血液検査では炎症反応を含めて異常を認めない。





研修医の診断:身体症状症

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