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急性の右上肢麻痺を訴える86歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(201)]

No.4967 (2019年07月06日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

近藤 健 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

野田和敬 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

塚本知子 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2019-07-04

最終更新日: 2019-07-03

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前日の就寝時には自覚症状はなかったが,起床時より右上肢の脱力を自覚。4時間経っても改善がないため,救急外来を受診。既往歴は高血圧,脂質代謝異常症。喫煙歴,飲酒歴はなし。内服薬はアムロジピン®,ニューロタン®,リピトール®

身体診察では,体温36.2℃,血圧142/88mmHg,脈拍76回/分,呼吸数12回/分。独歩で入室し,意識は清明。呂律障害はない。右上肢の三角筋,上腕二頭筋,上腕三頭筋,手根伸筋,手根屈筋のみにMMTで3/5の筋力低下を認める。右上肢の上腕二頭筋腱,上腕三頭筋腱,腕橈骨筋腱の深部腱反射はいずれも低下し,右前腕への接触でピリピリとしたしびれが誘発される。その他の神経診察に異常はない。

救急外来受診時のMRI(拡散強調法)では異常所見なし(図1)。




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