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もやもや病の治療・遺伝子解析の動向

No.4963 (2019年06月08日発行) P.48

東野芳史 (福井大学脳脊髄神経外科)

登録日: 2019-06-08

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【再出血予防に直接バイパス術が有効:RNF213について】

もやもや病は特定疾患に指定された,両側内頸動脈が終末部で閉塞もしくは高度狭窄する疾患である。虚血型と出血型があり,虚血型に対するバイパス術の有効性は以前より報告されており,「脳卒中ガイドライン」でもグレードBである。今まで出血型に対してバイパスの効果は不明であった。2014年にわが国で行われたJAM trial1)の結果により,再出血はバイパス術群において2.7%/年,観察群で7.6%/年であり,バイパス術群で有意に再出血率が低下した(P=0.042)。その後の追加解析で,視床を含む後方型の出血において,その恩恵が大きいことが示された。ただし,バイパス術群は直接バイパスが出血から1年以内に施行されており,出血から1年を超えた患者,ならびに間接バイパスのみの患者についての効果は不明である。

遺伝子解析においては,感受性遺伝子であるRNF213 R4810K変異が11年に発表された。RNF 213はミステリン(mysterin)と名づけられた。もやもや病の約80~90%が,この遺伝子変異を持っているとされている。今までは類もやもや病として区別されていた,ダウン症・甲状腺機能亢進症・種々の自己免疫性疾患などを合併した,同様の血管形態を持った患者群においても,約70%でこの遺伝子変異が認められている(OR:約50)。ただし,この遺伝子変異は人口の約2%が持っているとされ,もやもや病発症の感受性に関わっている(OR:約100)が,原因遺伝子ではない。

【文献】

1) Miyamoto S, et al:Stroke. 2014;45(5):1415-21.

【解説】

東野芳史 福井大学脳脊髄神経外科

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