株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

境界性パーソナリティ障害[私の治療]

No.4961 (2019年05月25日発行) P.53

林 直樹 (帝京大学医学部精神神経科学講座主任教授)

登録日: 2019-05-22

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 境界性パーソナリティ障害(borderline personality disorder:BPD)は,強い苦痛や重大な対人関係の障害をもたらし,臨床的に問題になることの多い精神障害である。BPDの治療については,努力の積み重ねが必要ではあるものの,精神療法的アプローチ,薬物療法などが奏効すること,長期予後が悪くないことが明らかにされている。

    ▶診断のポイント

    BPDは,米国の精神障害の診断マニュアル(DSM-5)第2部のBPDの診断基準項目を確認することによって診断されるのが一般的である。この診断基準は,①「対人関係の障害(対人関係の不安定さなど)(第2,3,7,9項目)」,②「行動コントロールの障害(第4,5項目)」,③「感情コントロールの障害(第1,6,8項目)」,の3種にまとめることができる。その診断には,このうちの5項目以上を満たすことが必要である。このほか,DSM-5第3部の代替診断基準を用いることができる。それを使うと,患者のパーソナリティ特性も同時に把握することができる。

    この診断には,多くの情報(患者や家族からの情報や心理検査による評価など)が必要であり,治療開始後しばらくして十分情報が集まってから診断されることがしばしばある。

    残り1,778文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    もっと見る

    関連求人情報

    もっと見る

    関連物件情報

    もっと見る

    page top