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大学生を対象としたがん予防プロジェクトとは(浅香正博 北海道医療大学長)【この人に聞きたい】

No.4937 (2018年12月08日発行) P.8

浅香正博 (北海道医療大学長)

登録日: 2018-12-06

最終更新日: 2018-12-05

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喫煙に基づく肺がんとピロリ菌感染に基づく胃がんは
学生時代からの対策で予防ができる
予防可能ながんで亡くなる人をなくすための計画を

 

あさか まさひろ:1972年北大卒。94年同大消化器内科教授、2007年同大病院長、11年同大がん予防内科学講座特任教授、16年4月より現職。自身の論文から抜粋して作成した小冊子『わが国から肺がんと胃がんで亡くなる人をなくすために』(300円)をAmazon、北海道医療大等で販売中

医療系総合大学の北海道医療大は、新入生にピロリ菌検査を行うほか、喫煙者ゼロ運動を進める「がん予防プロジェクト」を実施している。日本のピロリ菌研究の第一人者でプロジェクトを主導する浅香正博学長に狙いを聞いた。

─がん予防プロジェクトについて教えて下さい。

日本のがん死亡者数第1位の肺がんと第3位の胃がんから学生を守るために立案しました。

日本のがん対策は長らく、早期発見・早期治療を目指す二次予防の検診が奨励されてきましたが、3月に改正された第3期がん対策推進基本計画では、予防可能ながんを予防する一次予防重視の方向性が示されました。二次予防で発生数は減らせませんが、一次予防は発生数を減らすことができます。学生時代からの対策で予防できるがんは、喫煙に基づく肺がんとピロリ菌感染に基づく胃がんであると考えついたことが、プロジェクトを始めるきっかけです。

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