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jmedmook33 あなたも名医!患者さんを苦しめる慢性痛にアタック! 慢性の痛みとの上手な付き合い方

患者さんの慢性痛にジェネラリストはどう向き合えばいいの?そのヒントが満載の1冊!

定価:3,850円
(本体3,500円+税)

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編集: 小川 節郎(日本大学総合科学研究所教授)
判型: B5判
頁数: 232頁
装丁: カラー
発行日: 2014年08月25日
ISBN: 978-4-7849-6433-8
付録: -

大部分の患者さんが満足する鎮痛を得られていないという「慢性痛」。急性の痛み(外傷や術後早期の痛みなど)とは異なる「慢性痛」には多くの疾患や病態があり治療法も一様ではなく様々な面からアプローチすべき対象であるためジェネラリストには悩ましい訴えでもあります。慢性痛」にはNSAIDsを中心とした鎮痛薬が処方されたり、さらに抗うつ薬、抗痙攣薬、麻薬性鎮痛薬なども用いられるようになってきましたが、一方でそれらが漫然と処方され、痛みの機序や日常生活におけるQOLの向上には目が向けられていないといったケースも稀ではありません。薬に頼るだけでなく、治療の焦点を日常生活の質の向上に向けることも重要です。そのためにジェネラリストはどのように患者さんの慢性痛に向き合って診療すればよいのか?日常診療でよく遭遇する慢性痛のマネージメントのコツについて平易に解説!

目次

第1章 慢性痛って何?
01 慢性痛の定義,様々な痛みの機序と慢性痛の関係は?
02 慢性痛を呈する疾患にはどのようなものがあるのか?
03 わが国における慢性痛の実態は?
04 慢性痛は心理社会的因子が深く関係する
05 脳機能の低下による慢性痛

第2章 各科における慢性痛の患者の実態は?
06 ペインクリニック
07 整形外科
08 内 科
09 神経内科
10 心療内科
11 婦人科
12 頭頸部・耳鼻科
13 泌尿器科
14 歯 科

第3章 特殊な病態と痛み
15 線維筋痛症
16 複合性局所疼痛症候群
17 脊椎術後疼痛症候群
18 神経障害性(疼)痛
19 持続性身体表現性疼痛障害

第4章  押さえておきたい慢性痛診療における基本的事項─考え方,治療のゴールなど
20 慢性痛診療の基本的な考え方
21 慢性痛の治療のゴールとは?

第5章 診断に役立つテストはこれだ!
22 ドラッグ・チャレンジ・テスト
23 心理テスト
24 自律神経系テスト
25 痛み度,電流知覚閾値測定ほか

第6章 慢性痛の治療─様々なアプローチを知っておこう!
26 薬物療法
27 リハビリテーション・運動療法
28 精神心理学的治療
29 患者への教育と集団療法
30 神経ブロック療法
31 低反応レベルレーザー照射療法
32 神経調整療法(脳・脊髄電気刺激療法ほか)
33 集学的治療体制

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序文

巻頭言
わが国では全人口の約25%が慢性痛を保有しており,その大部分が満足する鎮痛を得ていないことが知られています。一方, 慢性痛の多くは完治が困難で, 長期にわたる疼痛管理と心理社会的な面でのバックアップが必要とされています。€
一般に患者が「痛い」と訴えるとき,NSAIDsを中心とした鎮痛薬が処方され,それでも痛みが緩和されないときにはそれ以上の手段がとられない場合が多いと思われます。最近になって慢性痛に対する理解が進み,抗うつ薬,抗痙攣薬,麻薬性鎮痛薬などが用いられるようになってきましたが, 一方で, それらが漫然と処方され,痛みの機序や日常生活におけるQOLの向上には目が向けられていないといったケースも稀ではありません。€
「慢性痛」と一言で言っても多くの疾患や病態があり, 治療法も一様ではなく,様々な面からアプローチすべき対象であることが明らかです。特に慢性痛の治療には集学的な疼痛管理が非常に重要と考えられます。残念ながらそのような集学的疼痛管理を行っている施設はわが国ではまだ非常に限られていますが, そのような考え方を持って慢性痛患者の診療に当たることで, 多面的な対応が可能になることも多いと思われます。
このたび,実地医家を主な読者とするにて「慢性痛」をテーマとして取り上げるとのことで,慢性痛がいわゆる急性の痛み(外傷や術後早期の痛みなど)とは異なること, 治療の焦点を日常生活の質の向上に向けるべきであること,そしてそのためにはどのようにこの痛みを管理したらよいかなどが, わかりやすく読み進められるよう企画してみました。€
日常診療でよく遭遇する慢性痛を取り上げ, そのマネージメントをどうすればよいのか, 各項目での重要なポイントや要点がしっかりわかるよう, またどの科の医師でも理解できるよう,執筆者の先生方に工夫してご解説頂きました。€
執筆者の先生方には, 上記の編集意図に沿って, お忙しい中ご執筆を頂きました。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。本企画が実地医家の日常診療において役立ち, またひいては慢性痛患者さん方の疼痛緩和に少しでも寄与できればと願っています。

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