

①予想されるタイミングに先行する異所性P(P’)波
②(P’波に)続発するQRS波の欠如
③直後が非代償性休止期

皆さん,こんにちは。暑かった夏も終わり,少しは秋らしくなったでしょうか。今回のテーマは,「非伝導性心房期外収縮」です。この表現は,あまり聞き慣れないかもしれません。前回まで扱っていた,「(心室内)変行伝導を伴うPAC」とともに,“変化球”タイプのPACとして双璧をなすものです*1。英語での表記は,“nonconducted premature atrial contraction”としました。“nonconducted”の意味は,後述する通り「房室伝導しない」と,とらえて下さい。
『Dr.ヒロの学び直し!心電図塾』で用いる医学用語は,日本循環器学会の用語集に準拠しています。でも,そこでの「非伝導性心房期外収縮」の英語表記は,atrialとprematureが本タイトルとは逆になっています。原則に従うなら,用語集の通りに記すべきなのでしょうが,“現場”での使用頻度や本連載の過去回との統一性を保つため,今回は“PAC”としている点にご留意下さい。
また,国内の教科書では,“ブロックされた(blocked)PAC”という表現も散見されるかと思います。ボク自身,こちらも日常臨床で実際に用いてしまいますが,皆さんはいかがですか?
実は,前述の用語集には,“ブロックされた~”は採用されていません。ですので,以下では,“非伝導性”のほうを用いることとします(以下,非伝導性PACと表記)*2。“ヒデンドウセー”なんて,いかつい名前に聞こえますが,難しくなんかありませんよ。
前編,後編の2回にわけて,いつものようにわかりやすく解説します。では,前編のスタートです!
*1 やや特殊と言えるPACは,基本的にこの2種類を知っておけば十分だと思います。
*2 個人的には,こちらの表現のほうがマイナーだと思っており,使用し続けるのに若干の抵抗ありです(笑)。