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■NEWS 同一建物居住者への訪問看護のさらなる適正化などを提案─中医協で厚労省

登録日: 2025.10.08 最終更新日: 2025.10.08

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中央社会保険医療協議会総会は10月1日、訪問看護を巡り議論した。厚生労働省はこの中で、同一建物居住者への同一日の訪問看護のうち、短時間での頻回な訪問など効率的な提供が可能と考えられる場合の評価を一層適正化することなどを提案した。

同一建物に居住する複数利用者に同一日に訪問看護を提供した場合に算定する「訪問看護基本療養費(Ⅱ)」の算定回数・割合は増加傾向にあるが、当該加算を算定する場合の訪問看護は、「1月当たり訪問日数が多く、1回当たりの訪問時間は短い」「同一建物に居住する利用者数が多くなると1回の訪問時間は短くなる」といった傾向があることが明らかになっている。

こうした現状を踏まえ厚労省は、同一建物居住者に対する同一日の訪問看護について、短い移動時間や提供時間でより効率的に実施できるもの(「訪問看護基本療養費(Ⅱ)」、「複数名訪問看護加算」、「夜間・早朝訪問看護加算」、「訪問看護管理療養費」等)とそれ以外に分類できると指摘。その上で、より効率的な実施が可能なものに関しては、同一建物・単一建物利用者の人数や訪問回数に応じた提供コストを勘案し、評価の見直しを提案した。

高齢者住まい等に併設・隣接する訪問看護ステーションからの居住者に対する訪問看護についても効率的な訪問が可能との認識から、「短時間・頻回の訪問看護は一連のものとして評価する」「頻回な訪問看護が必要な場合は主治医が交付する訪問看護指示書への明記を求める」ことを提案した。

支払側はこれらの適正化案に算定したが、診療側は「単に適正化の観点からコストに着目して評価するのではなく、個々の患者の病態、病状、医療の必要性を踏まえたきめ細やかな評価を検討すべき」(江澤和彦委員・日本医師会常任理事)などと否定的見解を示した。

■入院・外来医療等調査・評価分科会のとりまとめを了承

また、同日の総会には診療報酬調査専門組織の入院・外来医療等の調査・評価分科会のとりまとめが報告、了承された。次回以降、入院医療や外来医療に関する個別事項の議論に入る。


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