「深く診る」ことで診療能力は飛躍的にアップする!
総合診療流!Common Diseaseの掘り下げ方
目からウロコの診療ポイントが満載の1冊
目次
1 鉄欠乏性貧血
2 ビタミンB12欠乏症
3 良性発作性頭位変換性めまい症
4 急性前庭症候群
5 副腎不全
6 急性陰嚢痛:精巣捻転
7 尿路結石症のピットフォール
8 腹痛①:腹膜垂炎
9 腹痛②:前皮神経絞扼症候群
10 インフルエンザを巡るあれこれ
11 深頸部感染症
12 肺炎①:肺炎の診断
13 肺炎②:市中肺炎のマネージメント
14 肺炎③:誤嚥性肺臓炎/肺炎
15 尿路感染症いろいろ
16 入院中の発熱,Clostridium difficile 感染症
17 急性単関節炎:結晶誘発性か,化膿性か
18 AST,ALTの上昇を見たときに
19 市販薬による中毒症
TIPS1 尿路結石症の診断
TIPS2 肺エコー
TIPS3 抗菌薬,経静脈投与から経口投与への切り替え
TIPS4 持続皮下輸液
序文
序文
コモンな疾患を深く,しっかりと勉強したこと,教えられたことは少ないのではないだろうか?
自らの診療を省みると,診断困難例や複雑な症例,めずらしい症例はしっかりと勉強するが,コモンな疾患は耳学問や,指導医の診療方法から学び,そのまま実践していることが多いと気づいた。ところがその方法では日常診療がマンネリ化し,患者ごとに対応する柔軟性に欠けると思い,コモンな疾患ほどよく調べ,勉強することを始めた。
すると,それが実に面白い。診療に広がりと深みが生まれ,また日常診療にも余裕ができ始めた。今まで気づかなかったコモン疾患の特徴に気づくことができるようになり,当然コモン疾患に隠れた致命的な疾患,稀な疾患にも気づく機会は増えたと思う。
稀な疾患や診断困難例の診療は,病院総合診療医にとってやりがいを感じる瞬間である。ただ,そのような疾患は多くはない。一方でコモンな疾患は常に診療する機会があり,その分知識を活かす機会も多い。
今回執筆のお話をいただいたとき,巷には稀な疾患や診断困難例を集めた本が多く出版されていたが,そこであえてコモンな疾患を掘り下げるような本を執筆したいと思った。
この本を通じて,総合診療医や若手の先生方に,コモン疾患を掘り下げるやりがいと面白さを感じて頂ければ幸いである。
最後に,この本を出版するに際して,多大にお世話になりました日本医事新報社の方々にお礼を申し上げたい。
2016年8 月
高岸勝繁
正誤表
下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。
〈誤〉→〈正〉
このたびは『総合診療流!Common Diseaseの掘り下げ方』をご購入いただきまして誠にありがとうございました。
本書に下記の誤り・変更がございますので,訂正するとともに,謹んでお詫び申し上げます。
頁 | 誤 | 正 |
23頁表1 | 20分異常持続 | 20分以上持続 |
103頁,104頁 | SMART-CAPスコア | SMART-COPスコア |