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丹毒

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-28
小宮根真弓 (自治医科大学臨床医学部門皮膚科学教室准教授)
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  • ■疾患メモ

    主に連鎖球菌による真皮を中心とした皮膚感染症である。数日の潜伏期間の後に突然の高熱とともに皮疹を生じる。

    侵入門戸は不明の場合が多いが,微小な外傷や掻破痕から侵入すると考えられる。虫刺症,足白癬,下腿潰瘍が侵入門戸となる場合もある。

    原因菌はA群β溶連菌が多いが,黄色ブドウ球菌や肺炎球菌でも同様の病変を生じうる。

    糖尿病など免疫力低下状態の患者では重症化しやすい。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    悪寒戦慄を伴う38~40℃の高熱とともに,局所熱感,圧痛を伴う比較的境界明瞭な浸潤を伴う浮腫性紅斑を生じる(図1・2)。所属リンパ節腫脹やリンパ管炎を伴うこともある。顔面に好発するが,下肢や陰股部にもしばしば認める。

    14_45_丹毒

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    【検査所見】

    CRP上昇,白血球数増多と左方移動,抗ストレプトリジンO(ASO),抗ストレプトキナーゼ(ASK)の上昇を認める。

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