株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

A群溶連菌感染症

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-06-19
古市宗弘 (国立成育医療研究センター生体防御系内科部感染症科)
宮入 烈 (国立成育医療研究センター生体防御系内科部感染症科医長)
    • 1
    • 2
  • next
  • ■疾患メモ

    A群溶連菌による急性咽頭炎は,5~15歳の小児を中心に発症し,小児の20~30%に発症する。

    原則として自然治癒する疾患であるが,リウマチ熱や化膿性合併症の予防のため,抗菌薬治療が推奨される。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    急な咽頭痛,発熱で発症し,扁桃の白苔,口蓋の点状出血,前頸部リンパ節の腫脹・圧痛などの症状を伴う。そのほか,頭痛,嘔気,嘔吐,腹痛などを認めることもあるが,結膜炎や鼻汁,咳を伴うときはむしろウイルス性咽頭炎を疑う。

    【検査所見】

    診断のための検査には迅速抗原検査と咽頭培養がある。ルーチンで両者を併用する必要はなく,迅速抗原検査のみで十分なことが多い。抗ストレプトリジンO抗体(anti-streptolysin O antibody:ASO),抗ストレプトキナーゼ抗体(anti-streptokinase antibody:ASK)などの抗体価は急性期の咽頭炎の診断としては推奨されない。

    1190疾患を網羅した最新版
    1252専門家による 私の治療 2021-22年度版 好評発売中


    PDF版(本体7,000円+税)の詳細・ご購入は
    コチラより

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    page top