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特集:副鼻腔炎診療update

No.4800 (2016年04月23日発行) P.23

藤枝重治 (福井大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教授)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-26

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監修:藤枝重治

鼻の代表的疾患と言えば,副鼻腔炎とアレルギー性鼻炎である。副鼻腔炎は一般に「蓄膿症」と呼ばれ,1960年頃までかなり罹患率の高い疾患であった。現在の70歳以上の多くの人が,鼻たれ小僧であったり,制服の袖をテカテカにしていた小学生であった。第二次世界大戦後,抗菌薬の進歩と普及により,日本人の慢性副鼻腔炎は著しく減少し,代わってアレルギー性鼻炎の罹患率が上昇した。しかし,現代人のほとんどが,ウイルスによる上気道感染後,膿性の鼻汁を認め,自分は蓄膿症ではないかと心配した経験を持っている。そのような患者が受診した場合,どのような治療をしたらよいのであろうか。安易な広域抗菌薬の使用は耐性菌を生む危険性が高く,かといって効果が得られない治療も問題である。簡単そうで難しい疾患である。
今回,副鼻腔炎診断と治療の現状を3人の先生に執筆して頂いた。いずれの内容も大変わかりやすく,実地臨床には大いに役立つと思う。

1 開業医における副鼻腔炎診療の実際
田中耳鼻咽喉科院長 唐木將行

2 副鼻腔炎の薬物療法
名古屋市立大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学准教授 鈴木元彦

3 好酸球性副鼻腔炎の診断と治療
福井大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 徳永貴広
福井大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教授 藤枝重治

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