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緑内障における網膜神経節細胞の消失の原因は?【視神経乳頭陥凹底の篩状板の変形に伴い,軸索が障害され,細胞体も二次的に障害される】

No.4862 (2017年07月01日発行) P.60

中澤 徹 (東北大学医学部眼科学教室主任教授)

登録日: 2017-06-28

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  • 緑内障は進行性の網膜神経節細胞の消失が原因とされていますが,高齢者では,眼圧により軸索や神経節細胞が障害され死滅して消失する,また,正常眼圧においては,神経節細胞そのものに問題があって死んでいくと理解してよいのでしょうか。さらに,日本人に正常眼圧の緑内障が多い理由として,どのようなことが挙げられますか。

    (神奈川県 Y)


    【回答】

    緑内障における網膜神経節細胞死の基本的な病態は,緑内障の特徴的な所見である視神経乳頭陥凹です。乳頭陥凹底に位置する篩状板が変形することにより,網膜神経節細胞の軸索が絞扼障害を受け,さらに細胞体も障害されます。つまり緑内障における網膜神経節細胞死は,篩状板の変形に伴う軸索障害に起因した二次的な障害となります。

    高齢者では一般的に眼圧が下降すると言われており,高齢者だからといって眼圧が上昇することはありませんが,加齢に伴い網膜神経節細胞が減少することが知られています。緑内障の影響で既に網膜神経節細胞が障害され減少している状態では,加齢に伴う網膜神経節細胞の減少は,直接視機能の低下として自覚されることになります。

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