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非感染性ぶどう膜炎の新しい治療薬:アダリムマブ【全身的な副作用が少なく,長期間使用しやすい】

No.4852 (2017年04月22日発行) P.54

蕪城俊克 (東京大学眼科准教授)

登録日: 2017-04-19

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TNFαは主要な炎症性サイトカインのひとつで,これに対するモノクローナル抗体製剤(TNFα阻害薬)が近年,膠原病疾患に高い治療効果を示している。ぶどう膜炎に対しても,現在までに2つの薬剤が認可されている。

インフリキシマブ(レミケード®)はTNFαに対するキメラ型抗体製剤で,2007年に難治性のベーチェット病ぶどう膜炎に保険適用となった。8週間ごとに点滴静注する薬剤である。これに対し,アダリムマブ(ヒュミラ®)はヒト型抗体製剤で,16年9月に難治性の非感染性ぶどう膜炎に対して保険適用となった。2週間ごとに皮下注射で投与する薬剤である。後者はヒト型抗体であるがゆえに,キメラ型抗体の前者よりもアナフィラキシーなどの全身的な副作用は少ないとされている。しかし,投与部位の皮膚の発赤などの局所的な副作用はときどきみられるため,投与ごとに注射部位を変えるようにし,皮膚に異常のある部位への注射は避ける。

アダリムマブの良い適応症例とされるのは,ステロイド内服治療中にぶどう膜炎が再発した症例や,ステロイド内服を減量すると再発するためにステロイドを離脱できない症例である。前者では,まずステロイド内服を増量して,眼内炎症の十分な消炎を図った後にアダリムマブ投与を開始して,ステロイドを漸減していく。本剤はステロイド内服と比べて全身的な副作用が少なく,長期間使用しやすいのが最大の利点である。その一方で,薬剤が高額であることや,特殊な副作用(感染症,投与時反応)などに注意する必要がある。

【解説】

蕪城俊克 東京大学眼科准教授

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