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鼻副鼻腔内反性乳頭腫

No.4760 (2015年07月18日発行) P.57

朝子幹也 (関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科准教授)

登録日: 2015-07-18

最終更新日: 2016-10-26

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鼻副鼻腔の内反性乳頭腫は大規模な統計はないものの,近年,報告の増加を認める。発生原因にヒトパピローマウイルスとの関連も指摘されており,重症化,がん化とウイルスタイピングの関連も徐々に解明されてきた。内反性乳頭腫はその再発性,がん化を認めること,局所浸潤性の強さから,従来は外側鼻切開やDenker手術など,がんに準じた外切開手術が行われていた。しかし2000年にKrouseがstage分類を提唱して以来,内視鏡下手術が盛んに行われるようになってきた。現在では,Krouse分類T2以下の症例ばかりではなく,T3症例においても,大多数の症例が内視鏡下手術で良好な成績をおさめている。
海外からの報告では,外切開よりも内視鏡下手術のほうが成績が良い報告も少なくない。これは現在の内視鏡手術機器および技術の革新により,外切開と変わらぬ一塊切除が可能なことが多いだけでなく,腫瘍の再発と腫瘍基部の骨増殖部分の処理が密接な関係にあるためと予想される。粘膜レベルでの切除を行えば,基部の骨増殖部に腫瘍細胞が取り残されることがあり,再発の大きな原因となっているのである。
内視鏡下では詳細に基部を観察し,ドリルにて削除することで再発の抑制が期待できる。endonasal medial maxillectomy(EMM)が盛んに行われるようになり,鼻内から制御できる症例が増えた。現在では,日本の術者を中心としてSwing法やendoscopic modified medial maxillectomy(EMMM)などの,下鼻甲介や鼻涙管を温存した手術が施行されている。

【参考】

▼ 朝子幹也, 他:耳鼻臨床. 2010;103(6):541-6.

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