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今,外科手術は変わる: ナビゲーション手術

No.4750 (2015年05月09日発行) P.49

友田幸一 (関西医科大学附属枚方病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科教授)

登録日: 2015-05-09

最終更新日: 2016-10-26

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手術支援ロボットや手術ナビゲーションなど,新しいテクノロジーが外科手術に導入されるようになり,手術環境が変わりつつある。これらの技術は外科医を支援する「第三の目,手」と呼ばれ,患者に安全で確実な医療を提供することを目的としたもので,新規医療として平成20(2008)年に「画像等手術支援加算(ナビゲーションによるもの)」(2000点)が保険収載された。
耳鼻咽喉科・頭頸部領域は,眼窩,頭蓋底などの危険部位が隣接しており,重要な神経,血管が走行するなど解剖学的に複雑な上に個人差があるため,ナビゲーションシステムは非常に有用な支援機器である。国内では1997年から導入が始まり,鼻副鼻腔手術以外に耳科・側頭骨手術,頭頸部・頭蓋底手術,顎・顔面外傷手術,加えて生検,手術教育,トレーニング,遠隔医療にまで広く応用されてきている。術前のCTやMRIなどの画像データをもとに,術中にリアルタイムに手術部位が表示される。
手術適応は,(1)再手術例:解剖学的ランドマークが欠如した例など,(2)高度,多発病変:一解剖領域外へ進展した例,副鼻腔の多房性嚢胞など,(3)奇形症例:形態,機能の保存のためで,具体的に先天性外耳道閉鎖症,そのほか,慢性副鼻腔炎(再手術),頭頸部癌,頭蓋底手術など,がある(文献1)。本来は,術者の臨床経験に応じて必要な場面で使用するのが最も良い適応と考える。機器の性能を十分に理解し,決して機器を過信して安易に使用してはならないことを最後につけ加えたい。

【文献】


1) 友田幸一, 他:日耳鼻会報. 2006;109(1):8-10.

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