株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

申出にかかる費用「数百万円」は患者負担 [患者申出療養]

No.4808 (2016年06月18日発行) P.13

登録日: 2016-06-18

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年度からスタートする「患者申出療養」の実施の適否などを審議する患者申出療養評価会議(福井次矢座長)が13日、開催された。会合では、患者申出療養の「費用」「申出から実施までの期間」などを巡り意見が交わされた。
患者申出療養は、国内未承認薬による治療などを希望する患者からの申出を起点とする新たな保険外併用療養費制度。安全性や有効性、費用を同会議で評価した上で、主に特定機能病院などが実施する流れになる。
同制度の特徴の1つが申出受理から原則6週間以内に実施の適否を判断するという迅速性。しかし、山崎力委員(東大)は申出について、(1)当該治療における治験の動向、(2)科学的妥当性の検討、(3)臨床研究計画書の作成、(4)倫理委員会の承認─などのプロセスを経る必要があり、「6カ月から1年かかる」と指摘。厚労省保険局の真鍋馨企画官は、「治療によって状況が異なるため一概にどれくらいとはいえない」との考えを示した。
また、費用を巡っては、厚労省が3月31日に発出した疑義解釈で、社会的に妥当かつ適切な範囲としているものの、「実施に現に必要とされる費用」は患者負担とされた。会合では改めてこの方針が確認され、山崎委員は「臨床研究計画書の作成やモニタリングなどで数百万円というお金がかかる」と指摘。
患者団体代表として会議に参加している天野慎介委員は小誌の取材に応じ、「申出にかかる費用をすべて負担するとなると(技術料が患者負担の)先進医療の数倍に上る。社会的に妥当かの判断が重要になる」と懸念を示した。


【記者の眼】
現状のままでは患者負担が相当な高額になる。制度を普及させるためには、医療機関と患者双方に過度な負担のかからない仕組みの構築が課題となりそうだ。(U)

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

関連物件情報

もっと見る

page top