インターフェロンγ遊離試験(interferon-gamma release assay:IGRA)を測定する場面は,主に活動性結核を疑う場合と潜在性結核感染症(latent tuberculosis infection:LTBI)を確認する場合である。従来,IGRAの判断では,免疫低下者および高齢者での判断は難しいとされてきた。今回のガイドラインにて,CQ1として「免疫低下者および高齢者に対するIGRAの検査を行い,その結果は健常人と同じように解釈できるか?」を設定した。
以下,HIV下,糖尿病(非透析)下,担癌状態下,高齢者に分けて述べる。
IGRAはクォンティフェロン検査(QFT)/抗酸菌検査(T-SPOT)ともに同様であると言えるが,活動性結核では有用であるもののLTBIでは不十分である。CD4細胞数に左右される傾向があり,CD4<100では信憑性が低く,>200になるとCD4上昇とともに信憑性が高くなってくることもあり「健常人と同じように解釈しないことを弱く推奨する」とした。
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