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「選定療養の拡充」で国民からも提案募集へ ［中医協総会］
中医協（森田朗会長）は1月28日、総会を開き、政府の「日本再興戦略」に盛り込まれた保険外併用療養費制度の「選定療養の拡充」を巡り、関係学会や医療関係団体に加え、国民からも選定療養として導入すべき項目の提案を募集する方針を決めた。選定療養に追加するかどうかは中医協で検討する。
「日本再興戦略」では選定療養について、「対象の拡充を含めた不断の見直しを行う仕組みを構築する」と明記している。選定療養はいわゆる差額ベッドや大病院の初再診、予約診療、時間外診療など療養時の「アメニティ」に関するもので、現行では合計10項目。患者から保険外の負担を求めることができる。
会合では提案を募集することに異論は出なかったが、中川俊男委員（日医）は「アメニティ向上の範囲内での見直しということは担保されるのか」と質問。「選定療養の類型も見直すとなれば、公的医療保険の給付範囲の縮小に繋がる恐れがある」と懸念を示した。
これに対し、厚労省の宮嵜雅則医療課長は「今回は、あくまでアメニティ向上の仕組みの検討。今の時点で類型を見直すことは考えていない」と回答した。
同日の総会ではこのほか、2016年度診療報酬改定に向けた検討のあり方についても議論。昨年復活させた基本問題小委員会は総会と重複する委員も多く、効率的な検討を行うため、次期改定に向けた議論は原則総会で、基本料のあり方などについては基本問題小委で議論する方針を了承した。