医師も千差万別です。じっくり患者の話に耳を傾ける医師がいる一方,まったく聴く耳を持たない医師もいます。それどころか,患者は一言発するごとに怒鳴り返され,聴きたいことすら聴けない場合もあります。もう少し患者に寄り添う気持ちがあればと思うのですが……。
医 師 :また,血糖値が上がっているよ,体重も減っていないし。療養指導通り実践していないでしょ!
患 者 :いえ,気にはしているんですけど……。
医 師 :まったく,毎回言ってもわからないんじゃ,どうしようもないね! 今日からお酒飲まないで!
患 者 :先生,何もそんなに怒鳴らなくてもいいんじゃありませんか? 毎回,怒鳴られると聴きたいことも聴けなくなります。
①何度言っても,こちらの話を聴いてもらえないからですよ! 私の話が聴けないようであれば,他の医療機関にかかって下さい!
②大変申し訳ございませんでした。でも,怒鳴るのは,Aさんの病気はしっかりと生活指導を守り自己管理ができれば,改善するからなんですよ。もう一度,日常生活について説明しますので,今日から実践して改善に努めましょう。
患者も医師に,病気のことや日常生活の過ごし方,今後のことなど,いろいろ聴きたいと思っています。しかし,時間をかけて話を聴く雰囲気などない医師もいて,つい聴きそびれてしまう患者もいます。①のような対応ではなく,②のようにまずは,患者の話に耳を傾け,不安な気持ちを取り除いてあげることが大事です。