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SGLT2阻害薬と性器・尿路感染症[J-CLEAR通信(146)]

No.5131 (2022年08月27日発行) P.36

小川大輔 (おかやま内科 糖尿病・健康長寿クリニック院長)

登録日: 2022-08-29

最終更新日: 2022-08-25

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臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)の会員(泌尿器科医師)より,「SGLT2阻害薬による臓器保護効果の期待が高まる一方,副作用のひとつである性器・尿路感染症が増加しており,処方医の認識が不十分ではないか」との意見が当機構に寄せられた。近年SGLT2阻害薬の処方が増加しており,それに伴い外陰部感染症の頻度も増えているとの指摘であった。そこで,本稿ではSGLT2阻害薬の副作用である性器・尿路感染症について概説したい。

1 SGLT2阻害薬の作用機序

腎臓におけるSGLT2の局在とブドウ糖再吸収の模式図を図1に示す。健常者では腎臓の糸球体で1日に約160gのブドウ糖が濾過されるが,近位尿細管の管腔側に存在するSGLT2によってその97%が再吸収され,残り3%のブドウ糖も下流の近位尿細管にあるSGLT1により再吸収される1)。そのため,尿中に排泄されるブドウ糖はほぼ0%となる。

 

SGLT2阻害薬は近位尿細管のSGLT2によるブドウ糖の再吸収を阻害することにより血糖降下作用を発揮する。同時に尿中のブドウ糖濃度は上昇し,1日に約40~80gのブドウ糖が排泄されることになる1)。この尿中へのブドウ糖排泄増加が性器感染症や尿路感染症の誘因となり,また尿量の増加をきたすため,頻尿や多尿といった自覚症状の原因となる。

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