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整容面を考慮した眼瞼下垂手術 【開瞼量・重瞼線の左右差,睫毛の内・外反,厚ぼったい瞼などの注意点を念頭に調整】

No.4822 (2016年09月24日発行) P.54

島倉康人 (北里大学形成外科・美容外科講師)

武田 啓 (北里大学形成外科・美容外科主任教授)

登録日: 2016-09-23

最終更新日: 2016-10-06

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近年,後天性下垂のひとつである腱膜性眼瞼下垂で受診する患者が増加している。腱膜性眼瞼下垂は,挙筋腱膜の瞼板への接合が緩んだり外れたりすることにより起こる。これは,加齢やコンタクトレンズの長期装用が原因とされており,高齢化やコンタクトレンズ装着人口の増加によって患者数が増えていると考えられる。

腱膜性眼瞼下垂の手術法では,眼瞼皮膚を切開して挙筋腱膜を瞼板に前転固定する方法,皮膚切開からミュラー筋をタッキングする方法,経結膜的にミュラー筋を切除短縮する方法,などが行われてきた。しかし,経結膜的ミュラー筋短縮術では上眼瞼前葉に手を加えないため,高齢者の眼瞼下垂患者に併存する眼瞼皮膚弛緩を改善することはできない。そのため,筆者らは眼瞼皮膚に切開を加え,余剰な皮膚・眼輪筋を切除後,眼窩隔膜を切開して挙筋腱膜を瞼板に縫合固定し,挙筋腱膜から連続する眼窩隔膜と睫毛側の皮膚とを縫合することで,重瞼線を固定する術式を行っている。

眼瞼下垂の手術では,開瞼量の増大が得られればよいというわけではなく,整容面での結果も求められる。筆者らの調べた結果では,開瞼量の左右差のほかに重瞼線の左右差や睫毛の内・外反,厚ぼったい瞼などが問題となることがわかった。両側を同時に手術する場合,内出血や腫脹による左右差を軽減するために細い注射針で少量の局所麻酔を行う。また,過剰な皮膚切除は行わず,左右同時進行で手術を行い,挙筋の前転量を仮固定で均等になるように調整することで,整容的にも良い結果を得ている。

【解説】

1)島倉康人,2)武田 啓 北里大学形成外科・美容外科 1)講師 2)主任教授

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