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神経・筋超音波検査

No.5055 (2021年03月13日発行) P.43

北國圭一 (帝京大学脳神経内科)

登録日: 2021-03-16

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【新たな神経・筋疾患の診断ツール】

近年,神経・筋疾患における新たな診断ツールとして超音波検査の有用性が確立されてきた。1980年代から超音波検査を神経・筋疾患に応用する動きはあったが,当時は筋電図などの電気生理学的検査に比べ精度に劣り,日の目をみる機会は少なかった。しかし,2000年代に入り機器の発達とともに,様々な疾患で超音波検査の有用性が報告されるようになってきた。

神経超音波検査は,手根管症候群や慢性炎症性脱髄性ニューロパチーでは神経の腫大が認められることや,筋萎縮性側索硬化症(ALS)では神経の萎縮が認められることが報告されている。筋超音波検査は,筋炎などの筋疾患で筋の厚み,筋内構造の変化を観察することに用いられている。神経原性疾患における脱神経の評価に応用されることもある。さらに,リアルタイムな観察により,ALSにおける筋線維束攣縮の検出にも有用である。通常は針筋電図で評価されるものであるが,非侵襲的に検査できることは大きなメリットである。

残念ながら,現時点では超音波のみではいくつかの重要な生理学的機能の変化を評価することができない。たとえば,筋電図における神経原性変化・筋原性変化の判定などである。超音波検査,電気生理学的検査の長所・短所を見きわめ相補的に用いることで,より効率的な神経・筋疾患の診断を進めることができる。

【参考】

▶ Walker F, et al:Neuromuscular Ultrasound, 1st ed. Saunders, 2011.

【解説】

北國圭一 帝京大学脳神経内科

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