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声帯結節・声帯ポリープ[私の治療]

No.5023 (2020年08月01日発行) P.41

平野 滋 (京都府立医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室教授)

登録日: 2020-08-01

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  • 声帯結節と声帯ポリープは,いずれも嗄声を呈する日常臨床でよくみる疾患であるが,原因,病態,治療法がまったく異なるので正しい診断が必要である。それぞれに適した治療法を選択する。

    ▶診断のポイント

    声帯結節は,両側声帯前方1/3あたりに発生するなだらか隆起である。声の乱用・誤用が原因で,学童や女性のように高い声を出す人,あるいは保育士,教師など声をよく使う職業の人に多い。

    声帯ポリープは,通常一側声帯にできる隆起性病変で,有茎性や広基性のもの,色調が赤色のもの,白色のものなど多様である。通常は声帯の血腫として発生するので,大声や咳などによる声帯の外傷が起因となる。

    診断はいずれも喉頭内視鏡検査により,多くの場合,声帯の視診で確定診断がつく。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    声帯結節の治療は,音声治療が第一選択である。声の乱用・誤用により発生するので,手術(喉頭マイクロ手術)で切除しても高率に再発する。音声治療は,呼気流の安定化と共鳴導入により声帯粘膜にかかる荷重を最小限にすることで,結節ができにくくするものである。音声治療に抗して難治性のもの,線維化が進み不可逆的なものに対しては,手術を行うことがある。薬物治療は急性増悪時に炎症を抑えるために行う。

    声帯ポリープに対しては,音声治療により消失することが稀にあるが,基本的には手術治療が必要である。薬物治療は無効であるが,炎症を合併する際には消炎目的に投与することがある。

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