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新型コロナ対策 かかりつけ医の役割は?(尾﨑治夫 東京都医師会長)【この人に聞きたい】

No.5012 (2020年05月16日発行) P.6

尾﨑治夫 (東京都医師会長)

登録日: 2020-05-01

最終更新日: 2020-05-01

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軽症者はかかりつけ医、中等・重症者は病院で診る方向へ
役割分担をしながら医療崩壊を防ぎたい
一般の人も巻き込み一丸になってコロナと戦おう

おざき はるお:1951年東京都生まれ。77年順天堂大卒。89年同大循環器内科講師。90年よりおざき内科循環器科クリニック(東京都東久留米市)院長。東久留米医師会会長、東京都医師会副会長を経て15年より現職。日本医師会理事。

東京都医師会は、都内の市区町村と地区医師会が連携して「地域PCRセンター」を設置するなど、独自の新型コロナウイルス感染症対策を展開している。新型コロナ診療におけるかかりつけ医の役割と、同医師会の対策について、都医師会長の尾﨑治夫氏に聞いた(4月30日に取材)。

発熱者はコロナ疑いとして診る体制整備を

─新型コロナ診療で、かかりつけ医の役割をどう考えていますか。

感染確認者が多い東京都では、軽症者をかかりつけ医が、中等症・重症者は感染症指定医療機関等の病院が診るべきだと考えており、その体制づくりを進めています。私のクリニックでも、新型コロナ感染が疑われる患者さんを、他の患者さんと接触しないように配慮をしつつ診療しています。

「発熱患者は診ない」という診療所もあるようですが、今こそかかりつけ医の役割を見直していただきたいです。患者さんの普段の様子や合併疾患などを最もよく知っているのはかかりつけ医です。電話やオンラインによる診療でもいいので、少なくとも、自分のところに普段かかっている患者さんは新型コロナ疑いでも診る体制は整えてほしいです。

かかりつけ医がいない若い人を含めた軽症者を開業医が診なければ、東京都の医療が崩壊しかねません。地区医師会と市区町村が連携して地域PCRセンターの設置を進め、軽症者宿泊療養施設へ医師会員を派遣しているのも、軽症者は、我々開業医が診ていこうという流れの一環です。

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