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「全世代型社会保障検討会議中間報告」をどう読むか?─「社会保障制度改革国民会議報告書」との異同を中心に[深層を読む・真相を解く(93)]

No.4994 (2020年01月11日発行) P.54

二木 立 (日本福祉大学名誉教授)

登録日: 2020-01-08

最終更新日: 2020-01-07

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政府の「全世代型社会保障検討会議」(議長・安倍晋三首相)は昨年12月19日「中間報告」を公表しました。検討会議は、今後、「与党の意見を更にしっかり聞きつつ、検討を深め」、本年夏に最終報告をとりまとめる予定です。本稿では、「中間報告」のスタンス・内容を「社会保障制度改革国民会議報告書」(2013年8月。以下、「国民会議報告書」)との異同を中心に、検討します。安倍内閣は、過去7年間、「国民会議報告書」を踏まえた社会保障制度改革を行ってきたハズですが、「中間報告」ではそれへの言及はまったくありません。

「中間報告」は第1章「基本的考え方」、第2章「各分野の具体的方向性」(年金、労働、医療、予防・介護)、第3章「来年夏の最終報告に向けた検討の進め方」の3章構成・13頁で、46頁もあった「国民会議報告書」の3割弱の薄さです。以下、紙数の制約のため、第1章と第2章の医療、予防・介護(改革)に絞って検討します。

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