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研修医と在宅医療[長尾和宏の町医者で行こう!!(103)]

No.4986 (2019年11月16日発行) P.64

長尾和宏 (長尾クリニック院長)

登録日: 2019-11-13

最終更新日: 2019-11-12

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在宅研修に来るけれども

当院は20年近く、医学生や研修医の在宅医療の研修を引き受けている。ちなみに当院は朝夕の外来診療の合間に在宅医療を行うミックス型診療所(日本医師会が推進する“かかりつけ医”型の在宅医療を提供する診療所)である。医師だけでなく、看護学生や看護師、ケアマネジャー、介護職の在宅研修も引き受けている。教育を責務とする大学病院とは異なり、日常診療を行いながらの研修医指導はかなりの手間を要する。若者を指導することは診療のエネルギー以上の労力を要し診療効率もかなり悪くなる。しかし数少ない単独型・機能強化型在宅療養支援診療所として「教育機能」は責務だと考えて、これまで何百人の研修者を必死で指導してきた。

終日私が教えることになっている月曜日の研修が終わるのはおおよそ21時ないし22時になる。介護者の就労の関係上、19時頃までデイサービスがあり、夜間しか訪問できない在宅患者さんが少なからずおられ、夜診終了後も在宅を回るからだ。しかし最後までついてきた研修医はほとんどいない。9時・17時ではないが、中には17時が近くなるとソワソワし始める研修医がいる。「暇なので週に2回くらいはゴルフの練習に通っています」と聞き、大変驚いた。自分自身が研修時代は病院にずっと泊まり込み、家に帰ったのは2年間に数日しかない文字通りの奴隷生活であった。医局崩壊、そして働き方改革の結果だろう。研修医のほうが先に帰ってしまうという時代が来るとは夢にも思わなかった。

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