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下肢リンパ浮腫の大腿レベルの改善について工夫していること

No.4986 (2019年11月16日発行) P.62

石井直弘 (国際医療福祉大学病院形成外科教授)

原 尚子 (JR東京総合病院リンパ外科・再建外科医長)

三原 誠 (JR東京総合病院リンパ外科・再建外科)

登録日: 2019-11-13

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  • 下肢リンパ浮腫におけるリンパ管静脈吻合術は多くの施設で施行されていますが,大腿は皮下組織が厚く,PDE(Photo-Dynamic Eye,浜松ホトニクス社製)を用いたリンパ流の同定が困難で,皮膚切開位置の決定に難渋するケースが少なくないと思います。また,リンパ管静脈吻合術に加えて,脂肪吸引によって大腿レベルの改善を得るという考えもあります。そこで,下肢リンパ浮腫の大腿レベルの改善について工夫していることをご教示頂ければ幸いです。JR東京総合病院・三原 誠先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    石井直弘 国際医療福祉大学病院形成外科教授

    【超音波を用いてリンパ管を同定し,状態のよいリンパ管をLVAに用いる】

    大腿部は皮下脂肪が厚いため,大腿部でのリンパ管静脈吻合術(lymphaticovenular anastomosis:LVA)は難しいと言われます。特に重症例では,足背や足関節部にインドシアニングリーン(indocyanine green:ICG)を注射しても薬剤が大腿部まで到達せず,大腿部のリンパ管が描出されないこともあります。

    最近筆者らは,超音波を使ってリンパ管を同定しており,機能良好なリンパ管が確実に見つかるようになりました。ICG検査やリンパシンチグラフィは,リンパ管の場所を同定することはできますが,リンパ管硬化を評価することはできませんでした。超音波を用いることで,個々のリンパ管の形態,つまりリンパ管硬化の程度を診断することができ,より状態のよいリンパ管を選択してLVAに用いています。

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