株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

どう取り組む?外国人診療(小林米幸 小林国際クリニック院長)【この人に聞きたい】

No.4978 (2019年09月21日発行) P.8

小林米幸 (小林国際クリニック院長)

登録日: 2019-09-19

最終更新日: 2019-09-18

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

日本人患者に信頼されなければ地域医療は成り立たない
日本語を話せる外国人も多いので
まずは日本語で声掛けを

こばやし よねゆき:1949年北海道生まれ。74年慶大卒。大和市立病院外科医長、内視鏡室長などを経て、90年小林国際クリニック開業。91年NPO法人「AMDA国際医療情報センター」設立。2011年より大和市医師会長。19年相模医師会連合会会長

訪日外国人観光客や在留外国人の数は増加の一途を辿っている。外国人への医療提供体制の整備は喫緊の課題だ。外国人診療の第一人者である小林米幸氏に話を聞いた。

強調した説明が必要

─外国人を診療する上で気を付けていることはありますか。

特に気を付けなければいけないと感じるのは、慢性疾患の治療です。たとえば高血圧で薬を処方した場合、大体の日本人患者は数値が下がっても、薬を飲み続けます。降圧薬の効果だと分かっているからです。ところが、外国人患者は内服を止めてしまうことが多いんです。日本人の医師や患者さんが常識として前提に置いている知識がなく、数値が下がったら「治った」と思ってしまう。収縮期血圧が140mmHgの日は薬を飲み、127mmHgの日は飲まない。そういう考え方のようです。慢性疾患の患者に薬を出すときは、根本的な治療ではないため、絶対に飲み続けなければならないことや、飲まない場合に起こりうることの説明を強調した上で、次回の受診日を確認することが大切です。

プレミアム会員向けコンテンツです(期間限定で無料会員も閲覧可)
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top