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■NEWS 第30回医学会総会2019中部、盛況裡に閉幕―約3万人が参加、次回は2023年東京で開催

No.4960 (2019年05月18日発行) P.65

登録日: 2019-05-07

最終更新日: 2019-05-07

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第30回日本医学会総会2019中部の学術集会が4月27日~29日に名古屋市で開かれ、盛況裡に幕を閉じた。参加登録した医療関係者は、約5000人の医学生を含め3万人を超えた。29日の閉会式後の記者会見に出席した総会役員らは、市民と医学生の参加の多さに言及しつつ、今総会を概ね「成功した」と総括した。

第30回総会の学術集会では、90超のセッションが催された。特別公開講座には、本庶佑氏、山中伸弥氏らノーベル賞受賞者が登壇。今総会から創設された、画期的な業績を挙げた若手研究者を称える「日本医学会総会奨励賞」では計12名が受賞し、閉会式で表彰された。最終日には、基礎・臨床医学研究の振興や医療者の働き方改革の推進を謳った「健康社会宣言2019」が採択された。

学術集会に先駆けて開催された公開展示「健康未来EXPO2019」(3月30日~4月7日、ポートメッセなごや)には約30万人の市民が来場。医学史展(3月2日~4月28日、名大博物館)にも約4600人が参加した。

■多数の医学生が参加、「雰囲気が今までと違った」

閉会後の会見で齋藤英彦会頭(名大名誉教授)は、市民の参加者数の多さを挙げ、「社会との対話が大事だという気持ちを新たにした。医学・医療界だけで独走することはできず、人文社会科学を含めた他分野とも連携・交流する時代になった」と感懐を述べた。準備委員長の髙橋雅英氏(名大理事)は、多数の医学生の参加を得られたことで「会場が今までと違った雰囲気になった」と振り返り、「今後も学生が積極的に参加できる総会になればいい」と語った。一方、副会頭の柵木充明氏(愛知県医師会長)は一般メディアの総会関連報道の少なさに「もっと関心を持ってもらえると思った」と不満を覗かせた。

次回の総会は4年後、朝日生命成人病研究所長の春日雅人氏を会頭として東京国際フォーラム(東京都千代田区)などで開催される。学術集会の期間は2023年4月21~23日の予定。

閉会式で挨拶する会頭の齋藤氏

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