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■NEWS 2016年の新規がん患者99.5万人―「全国がん登録」初の公表データ

No.4944 (2019年01月26日発行) P.19

登録日: 2019-01-18

最終更新日: 2019-01-18

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厚生労働省は17日、2016年のがん罹患数の集計速報値を公表した。全国で新たにがんと診断された患者は、男性56万6585人、女性42万8499人で、性別不詳を含む延べ罹患数は99万5132人だった。

今回の罹患数は、がん登録推進法に規定された「全国がん登録」に基づく初の公表データ。同法では、がんの初回診断を行った全ての病院と都道府県指定の診療所に届出を義務づけ、データの精度の地域差解消を目指した。

16年の罹患数は15年の89万1445人(男女合計推計値)から大幅に増加。これまで届け出られていなかった早期がんなども把握されるようになった影響とみられる。

16年の部位別罹患数は、男性では胃(9万2621人、16.4%)が最も多く、前立腺(8万9717人、15.8%)、大腸(8万9641人、15.8%)、肺(8万3790人、14.8%)、肝(2万8480人、5.0%)の順に続く。女性の最多部位は乳房(9万4848人、22.1%)で、次いで大腸(6万8476人、16.0%)、胃(4万1959人、9.8%)、肺(4万1634人、9.7%)、子宮(2万8076人、6.6%)となっている。

年齢階級別の割合をみると、75歳以上が42.5%、65~74歳が31.3%を占め、45~64歳が21.6%、45歳未満が4.7%となっている。

全国における全部位の年齢調整罹患率(人口10万人当たり)は402.0だった。都道府県別で年齢調整罹患率が最も高かったのは長崎(454.9)、最も低かったのは沖縄(356.3)で、地域によって大きな差がみられた。

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