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無料立ち読み フルカラーでやさしくわかる! テーピングの基本 2章:各論 ⑤股関節・大腿のテーピング 3 ハムストリングス肉離れ,坐骨裂離骨折

無料立ち読み フルカラーでやさしくわかる! テーピングの基本 2章:各論 ⑤股関節・大腿のテーピング 3 ハムストリングス肉離れ,坐骨裂離骨折

はじめに

筋のモデルとしては紡錘状筋が考えやすいが,肉離れする筋の多くは羽状筋である。ハムストリングスの中で,大腿二頭筋長頭と半膜様筋は羽状筋なので肉離れを生じやすい。これら羽状筋は,筋線維が腱部に一定の角度(羽状角)をもって付着しており,遠心性収縮により筋腱移行部や筋と腱膜の移行部が損傷する。
なお,成長期で坐骨骨端線が十分に閉じていない場合,ハムストリングスの強力な牽引力により坐骨結節部の裂離骨折を起こすことがある。

症状

症状としては以下のようなものがある。
•伸長時痛(この程度で重症度が予測できる)
•収縮時痛
•圧痛
•損傷部陥凹
•内出血

発生原因

一般的に,筋が急激に遠心性収縮した際に筋線維や腱・腱膜が損傷する。この際,股関節屈曲位,膝伸展位であると特に発生しやすい(図1)。
具体的な発生原因としては,以下のような場面で多い。
•ハードルでリード脚が股関節屈曲,膝伸展位となった状態でハムストリングスが収縮する
•ラグビーなどコンタクトスポーツで,足が接地した状態で股関節を屈曲強制される
•(厳密には肉離れでなく筋挫傷であるが)相手選手の体の一部が直接大腿後面にぶつかる

テーピングの目的

①ハムストリングスのサポート
②膝関節伸展,股関節屈曲を制限し,坐骨にかかる牽引ストレスや疼痛を軽減する

効用

①ハムストリングスの疼痛軽減
②ハムストリングスの圧迫,牽引ストレスの軽減
③股関節伸展補助,屈曲制限

ターゲット

•ハムストリングス
•坐骨結節

①ハムストリングス疼痛に対するテーピング

 スタート姿勢  立位

テーピングの方法 step by step

〈使用するテープ〉
•キネシオロジーテープ 50mm幅または75mm幅

②膝関節伸展・股関節屈曲の制限,坐骨に  かかる牽引ストレスや疼痛に対するテーピング

 スタート姿勢  立位

テーピングの方法 step by step

〈使用するテープ〉
•キネシオロジーテープ 50mm幅または75mm幅
デニバン®(クレーマージャパン社)など,キネシオロジーテープよりも高強度の伸縮性のテープが好ましい。


テーピングのコツpearlsと注意点pitfalls
•①ハムストリングス肉離れに対しては大腿直筋肉離れと同様に,固定力を高めるためにテーピング(ただし,腹臥位・膝関節軽度屈曲位で巻く)やバンテージによる筋の圧迫を併用する。
•坐骨裂離骨折においては,医師より運動許可が出ている場合に,再発予防の補助のために行う。
•②坐骨裂離骨折に対しては下前腸骨棘裂離骨折と同様に,バンテージによる可動域制限も応用できる(ただし,股関節伸展位で巻く)。

吉田早織,大内 洋


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