無料立ち読み フルカラーでやさしくわかる! テーピングの基本 2章:各論 ①肩のテーピング 3 腱板炎・腱板損傷
無料立ち読み フルカラーでやさしくわかる! テーピングの基本 2章:各論 ①肩のテーピング 3 腱板炎・腱板損傷
はじめに
肩関節を動かす際に三角筋が大きな力を発揮する。この三角筋が強大な力を発揮できるのは,同筋の深層にある腱板(肩甲下筋,棘上筋,棘下筋,小円筋)が肩関節を安定させているためである(図1)。
腱板炎,腱板損傷とは,オーバーユースや外傷によってこの腱板に炎症や変性,損傷が生じる病態である。肩関節を繰り返し回す野球,水泳,テニスなどの競技でよくみられる。

症状
・肩関節痛(特に夜間,起床時に三角筋部あたりに痛み)
・肩の疲労感(脇を開いた状態で保つのが疲れる,もしくは痛い)
・筋力低下(肩を外転させる棘上筋テスト,外旋させる棘下筋テスト,内旋させるリフトオフテストなどが陽性)(図2)

発生原因
・肩外転位での長時間の作業(天井の作業,車の下にもぐって上向きに作業,体から離れた前方に重量物をもつ作業など)
・腱板を肩峰下にはさむ,肩峰や烏口肩峰靱帯,肩甲上腕靱帯にこすりつける動作(猫背での上肢挙上,肩の内外旋動作の反復)
・前傾姿勢でオーバーヘッド動作が必要になるスポーツ(水泳,バスケットボール,テニスなど)
・特に姿勢不良で肩甲骨のセッティング(胸郭上での安定化)が不十分だと発生しやすい(図3)

テーピングの目的
腱板筋群の上腕骨頭支持作用および肩甲骨の適切なアライメントをサポートし,肩関節運動に伴う違和感や不安感を軽減させることが主な目的となる。
効用
①肩関節運動に伴う違和感や不安感を軽減
② ①に伴う一時的な肩関節機能の改善
ターゲット
・三角筋
・腱板(棘上筋,棘下筋,小円筋,肩甲下筋)
・肩甲骨周囲筋群(僧帽筋中部線維・下部線維など)
腱板炎・腱板損傷に対するテーピング
動画1
スタート姿勢 立位もしくは坐位
テーピングの方法 step by step
〈使用するテープ〉
•キネシオロジーテープ 50mm幅
─15~20cm程度(三角筋半周程度)の長さにカットしたもの 2本
─30~35cm程度の長さにカットしたもの 2本




テーピングのコツpearlsと注意点pitfalls
•三角筋のサポートテープはほとんど引っ張らない,または15%以下の張力で貼る。
•上腕骨頭や肩甲骨アライメントをサポートするテープは,中程度(50~75%)の張力で貼る。また,貼付の際には,徒手および患者自身の力で適切なアライメントに誘導するとよい。
越田専太郎,大内 洋
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