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脳出血後Wernicke-Mann肢位の上肢・下肢での筋収縮機序【対側上下肢の麻痺と上肢屈筋群・下肢伸筋群の筋緊張亢進とによって生じる】

登録日: 2018.02.05 最終更新日: 2026.02.21

藤本健一 (自治医大ステーション・ブレインクリニック)

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脳出血後のWernicke-Mann肢位で,上肢では屈筋が選択的に収縮し,下肢では伸筋が選択的に収縮するのには,錐体路障害以外に錐体外路の障害が関与していますか。機序の詳細をお教え下さい。

(埼玉県K)


【回答】

大脳皮質から大脳脚の間(脳幹より上位)で運動制御系が片側性に障害されたときに,病巣の対側上肢が屈曲位,下肢が伸展位を呈するのをWernicke-Mann肢位と言います。脳血管障害の後遺症としてしばしば認められ,その発生機序を知るには運動制御系の理解が欠かせません。

大脳皮質の一次運動野(4野)の神経細胞興奮は,延髄錐体を通過する皮質脊髄路(錐体路)を介して,脊髄前角のα-運動細胞に伝えられます。錐体路の8~9割は錐体で交叉して外側皮質脊髄路として対側の脊髄側索を下行し,主として上肢遠位筋群を支配します。錐体路の1~2割は錐体で交叉せず,前皮質脊髄路として同側の前索を下行し,それぞれの髄節レベルで前交連を通って交叉し,対側脊髄前角のα-運動細胞に至ります。なお,前皮質脊髄路の一部に交叉しないものも存在します。前皮質脊髄路は主に姿勢維持に関わる体幹筋群や,歩行に関わる下肢近位筋群を支配します。


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