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(11)Ⅲ 糖尿病/代謝性疾患に伴う皮膚病変─後天性反応性穿孔性膠原線維症(ARPC)[特集:皮膚病変でみる内科疾患]

登録日: 2017.12.23 最終更新日: 2025.09.20

寺木祐一 (埼玉医科大学総合医療センター皮膚科准教授)

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後天性反応性穿孔性膠原線維症(ARPC)は糖尿病,特にそれに伴う腎不全や透析導入している患者にしばしばみられる疾患である

下肢や背部~腰部に好発し,中央に固着した角栓・痂皮を有する角化性丘疹ないしは小結節が多発する。強い瘙痒を伴う

病理組織学的に真皮浅層の変性した膠原線維が表皮を貫通する,いわゆる経表皮排出像を認める

症 例

50歳,女性。主訴:体幹,四肢の瘙痒の強い皮疹(図1・2)




【家族歴】 父:糖尿病
【既往歴】 39歳より糖尿病,46歳時に網膜症,49歳より高血圧。
【薬剤歴】 インスリン,降圧薬
【現病歴】 ‌数年前より体幹や四肢に瘙痒を伴う皮疹を認め,ステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬内服で加療されていたが,再燃を繰り返す。最近皮疹が増悪傾向となり,当科を紹介された。患者は糖尿病性腎不全で透析導入予定である。
【検査所見】 血清クレアチニン7.0mg/dL,尿素窒素86mg/dL


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