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■NEWS 介護保険料・利用者負担への金融所得反映を検討 厚労省

登録日: 2026.10.29 最終更新日: 2026.10.29

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厚生労働省は10月26日の社会保障審議会・介護保険部会で、65歳以上の第1号被保険者の保険料や介護サービスの利用者負担割合に、株式の配当・譲渡益などの金融所得を反映する仕組みについて、検討を進めるよう提案した。確定申告の有無によって金融所得の取扱いが異なる現行制度の不公平を是正することが課題となっている。

現行制度では、上場株式の配当・譲渡益などの金融所得は、確定申告をした場合には保険料や利用者負担割合の算定に反映される。一方、源泉徴収によって課税が完結し、確定申告をしない場合は所得として算定に反映されない。

後期高齢者医療制度では、26年6月に公布された改正法により、金融機関等が金融所得の支払いに関する報告書等(法定調書)を保険者にオンラインで提出する仕組みが設けられた。厚労省は、29年1月にオンライン提出を義務化し、同年8月から年次提出分の金融所得を保険料や窓口負担割合の判定に反映するスケジュール案を示している。

介護保険についても、こうした後期高齢者医療制度での対応状況を踏まえ、金融所得の反映のあり方を制度面・運用面から引き続き検討する考えを示した。

■2割負担の対象拡大も議論 預貯金は配慮措置の論点に

同日の部会では、介護サービスの利用者負担が2割となる「一定以上所得」の判断基準の見直しについても議論した。

昨年12月にまとめた部会意見書では、要介護者のいる75歳以上の単身・夫婦世帯について、収入階級が高いほど貯蓄額も多い傾向にあり、現行の2割負担の対象外でも一定の預貯金を持つ世帯があると指摘。また、要介護世帯を含む高齢者世帯の貯蓄水準が、40~50代を世帯主とする世帯より高いことなどを踏まえ、2割負担の対象範囲を広げることも検討課題に挙げていた。

今回、厚労省は、高齢者世帯の25年の平均貯蓄額が概ね横ばい、または増加傾向にあり、2割負担を導入した15年と比べても貯蓄額の水準が下がっていないと説明。高齢者の生活実態や負担増の影響、預貯金の把握に伴う自治体の事務負担などを踏まえ、判断基準の見直しについて改めて議論を求めた。

なお、昨年の議論では、新たに2割負担となる人への配慮措置として、負担増加額に月7000円の上限を設ける案や、預貯金が一定額以下の場合は申請によって1割負担に戻す案などが示されている。

委員からは見直しに賛成する意見が出た一方、負担増の影響を懸念する声も上がった。瀬口里美委員(全国老人保健施設協会常務理事)は「年金収入と預貯金で生活している人もおり、預貯金があるからといって利用者負担の増加に十分対応できるとは限らない」と指摘。小林広美委員(日本介護支援専門員協会副会長)も「老後への不安から預貯金を積み立てている人が多く、こうした不安ゆえの貯蓄を負担能力として評価することには慎重さが求められる」と述べた。


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