日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会の3団体は10月20日、「2026年度病院経営定期調査」の中間報告を公表した。診療報酬改定直後となる2026年6月の前年同月比では、医業収益が10.1%増と大幅な伸びを示し、医業費用の伸び(5.7%増)を上回った。100床当たりの医業利益の赤字額は2491万円から1556万円に、経常利益の赤字額は1152万円から54万円に縮小した。調査は3団体の会員病院4467病院を対象に実施し、集計対象回答数908病院のうち、848病院を有効回答として集計した。
入院・外来を合わせた診療収益は85.9%の病院で増加し、前年同月比の平均は、入院が11.19%、外来が7.85%の伸びを示した。患者1人1日当たりの診療単価は入院で8.42%増、外来で4.96%増、延患者数は入院で1.81%増、外来で2.07%増となった。
賃上げ対応については、ベースアップ評価料の届出状況を見ると、2025年度以前から届出を継続している病院が95.9%、2026年度から新たに届出を行った病院が1.1%だった。賃上げを実施した、または実施予定の病院は90.4%で、回答があった632病院の全職種平均の賃上げ率は中央値で4.1%となった。
費用を巡っては、2026年6月の前年同月比で、医薬品費が10.1%増、診療材料費が10.6%増となり、いずれも1割以上の増加。費用の増加が病院経営を引き続き圧迫している実態が明らかになった。
■2025年度通年では医業利益の赤字拡大
調査では2024年度と2025年度の年度比較も実施。2025年度通年では、医業収益は前年度比で2.9%増加したが、医業費用が3.1%増となり、収益の伸びを上回った。医業利益率は△7.8%から△8.1%に悪化し、赤字が拡大した。
経常利益は、補助金などの医業外収益の増加により、100床当たりの赤字額が9930万円から6592万円に縮小したものの、医業本体の赤字は拡大しており、2025年度の病院経営は依然として厳しい状況にあることが明らかとなった。3団体は、今回の調査結果を中央社会保険医療協議会などに提示し、安定的な病院運営に向けた適切な報酬設定や支援を求めていく方針だ。