2027年度介護報酬改定に関する議論で、厚生労働省は10月9日の社会保障審議会介護給付費分科会に、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(定期巡回)の(Ⅲ)に日中の支援に対する評価を新設する案を提示した。26年度末で廃止される「夜間対応型訪問介護」(夜間訪問介護)からの円滑な移行を促すための対応。
「夜間訪問介護」は26年度末で廃止の上、「定期巡回」に統合することが決まっている(29年度末まで3年間の経過措置あり)。24年度介護報酬改定では両者の統合を見据え、「夜間訪問介護」の利用者の受け皿となる「定期巡回」に、夜間のみのサービスを必要とする利用者向けの(Ⅲ)が新設された。
27年度の次期改定では「夜間訪問介護」の利用者が経過措置期間中に従来通りのサービスを受けられるようにしつつ、「定期巡回」への移行を促す方策の検討が求められる。その際に論点の一つが、日中にも支援を必要とする利用者への対応。現行では「夜間訪問介護」算定事業所の9割超が「24時間通報対応加算」を取得し、加算の範囲内で日中の支援を行っているケースがみられるが、「定期巡回」には当該加算に相当する評価はない。
そこで厚労省は、「定期巡回(Ⅲ)」について、必要に応じて24時間の通報・相談対応機能を確保するとともに、日中の支援を実施している場合の評価を新設することを提案した。
「定期巡回」については今後の需要増を見込み、サービス基盤の整備と安定的な事業運営を促進する観点から、地域の事情で新規開設時に利用者の確保が困難であるなど、やむを得ない事情がある場合に訪問介護員等の配置基準を緩和する案も示した。
■小多機は要介護1、2の早期受け入れと状態維持を手厚く評価へ
この日は、「小規模多機能型居宅介護」についても議論。現行は中重度者に重点化した評価となっているが、厚労省はこれを改め、要介護度が軽い段階からなじみの関係を築きながら利用者の状態の維持・改善と地域生活を支える機能が適切に評価されるよう、要介護1、2と要介護3以上の単位数のバランスを図ることを念頭に基本サービス費のあり方を見直す考えを打ち出した。
こうした方向性への異論はなかったが、「定期巡回」の新規開業時の人員基準緩和には利用者の安全とサービスの質確保の観点から慎重な検討を求める意見もあった。